《ネタバレあり》映画『JOKER』考察と感想

どーも、とーふです。

今回は映画『JOKER』についての記事です。

 

 

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映画『JOKER』とは

映画『JOKER』はバットマンの悪役ジョーカーの誕生を描いた映画。

一応、他の映画バットマンシリーズ、DCコミックス作品とは関係のない世界線で作られたトッド・フィリップス監督が描くオリジナルストーリーとなっています。

 

あらすじ

主人公は孤独だが純粋で心優しき男アーサー・フレック。

彼は心の病を抱え、母の介護をしながらピエロ(大道芸人)として、貧しい生活をしていた。そしていつしかコメディアンになることを夢見ていた。

 

映画の冒頭、仕事中のアーサーはゴロツキたちに襲われてボコボコにされてしまう。

それを受け仕事の仲間から護身用にと銃を渡される。

 

病院での仕事で事故が起きる。

銃をこどもたちの前で落としてしまう。

そのことがきっかけで、仕事をクビになる。

 

帰りに地下鉄でウェイン産業の証券マン3人に絡まれ、襲われる。

とっさにその3人を持っていた銃で射殺してしまう。

 

ここから彼の人生が狂いはじめる...

 

考察

以下ネタバレ多し

前提

いつも観ているコメディ番組に観覧として参加した際に、MCのマーリー・フランクリンに気に入られステージに上がるシーンや、隣人の女性ソフィー・デュモンドと恋人のように過ごすシーン(←両方とも妄想)が見境なく流されるので、本作は現実と妄想の境界が曖昧となっており、様々な考察がされています。

 

彼がそもそもジョーカーだったのかも怪しい。

 

冷蔵庫に入ったアーサーはどうなったのか??

母親を殺した後、アーサーが冷蔵庫の中に入るというシーンがありました。

 

その直後に彼の夢見ていたコメディ番組の出演依頼、銃をくれた同僚の殺害、マーリー・フランクリン射殺からの暴徒化したピエロたちによる崇拝と、彼にとっていいことばかり起きていることから、冷蔵庫以降のシーンは夢または妄想である可能性が高いと考えられます。

突発的に笑ってしまう病気の症状も冷蔵庫のシーン以降出ませんでしたし。

 

アーサーがジョーカー?になる一連のシーンは現実ではないと考えるのが普通でしょう。

 

では、冷蔵庫に入ったアーサーはどうなったのか?

 

そこで死んだと考える人もいるようですが、

冷蔵庫のシーンの前に警察から留守番電話が入っていたので、冷蔵庫に入った後警察がアーサーの自宅に来て、アーサーを逮捕、その後最後のカウンセリングシーンに至るとも考えられます。

 

最後のカウンセリングシーン以降は異質

最後のカウンセリングシーンはアーサーがジョーカーになる?シーンの直後。

精神病棟(アーカム記念病院?)でカウンセリングを受けていて、その後、カウンセラーを殺害(靴の血から推察するに...)後、職員に追いかけられエンディングというシーン。

 

職員に追いかけられる前にダンスをするアーサー。

それまでにダンスするシーンがありましたが、ラストシーンのダンスだけキレ(軽快な足のステップ)がよかった気がします。

また、ダンス後、職員に追いかけられるときのコメディ感が今までのシーンとは異なる雰囲気でした。

 

異質...

 

これまでのシーンとラストシーンは切り離して考えるべきなのではと思いました。

冷蔵庫の後からジョーカーになる?シーンまでを現実と考えない根拠にもなります。

 

先ほど冷蔵庫の直後がラストシーンであるという展開もちょっと違うのかもしれません。

 

アーサーはジョーカーではない

と考える理由として

  • ラストシーンの異質さ
  • アーサーの年齢

が挙げられます。

 

ラストシーンの異質さに関しては先ほど述べました。

 

また、アーサーは歳を取り過ぎていると思うのです。

 

劇中に後のバットマンとなるブルース・ウェイン少年が登場しました。見た目10歳くらい。

一方、アーサーは見た目40後半くらい。

アーサーを演じているホアキン・フェニックスが45歳なので、アーサーは40〜50歳で間違いないでしょう。

 

ブルースがバットマンになり、ジョーカーと対決するまでに少なくとも、15年はかかるとして、その頃にはジョーカーは老人です。

そうなると、バットマンと戦うのは難しいんじゃないかな〜。

 

以上から、アーサーがジョーカーではないと思う訳です。(アーサー=ジョーカーと認めたくない自分の希望も入りますが...)

 

私としてはラストシーンの男だけがジョーカー説を推したい。

 

ラストシーンだけが真実

カウンセリングの際にアーサーはジョークを思いついた言っていましたが、その内容はカウンセラーに問われても、「理解できない」と言って明かされませんでした。

 

このジョークというのはこれまでの全てのシーンを指しており、自分が引き起こしたピエロたちの暴徒化により、ブルース・ウェインの両親が殺害され、それがきっかけでブルースは犯罪を憎むようになり、その後バットマンになる。

そして、皮肉にも自分が生み出したヒーローバットマンに負け、逮捕されるというジョーク。

 

カウンセラーに何故ジョーカーになったのかを問われ、その際に考えたジョーク。

 

つまり、ラストシーンの男は真のジョーカー(≠アーサー)で、バットマンに敗北して刑務所に入った後を描いている。

 

...という説を私は信じたい。

 

 

感想

ジョーカーを演じていたホアキン・フェニックスの演技がとにかくすごかった。

ホアキンさんの演技とBGMが相まって、とても不気味な雰囲気を創り出していましたが.....

 

私としてはこの映画をあまりおもしろく感じませんでした。

 

私が知っているジョーカーはクリストファー・ノーラン監督のダークナイトシリーズのジョーカーのみで、そのジョーカーのヴィランぷり、狂気、頭のキレに感銘を受けました。

今回もそんなジョーカー像を勝手に期待していたので、映画『JOKER』のジョーカーには満足できなかった。

アーサーがジョーカーではないという説を信じたくなってしまう。

 

また、富裕層と貧困層の対立の最たるものを描いた社会風刺の映画と思いきや、監督は政治的映画ではないと言っているので、そうなるとこの映画は何だったのか。

何を伝えたかったのか、私には分からなかったので、この映画を観た後、虚しい気持ちになりました。

 

また、万が一考察で述べた通り、映画の大半がジョーカーのジョークだとなると、バットマンというフィクションの中のフィクションということで、ますます無。

 

「このシーンはあの映画を上手く踏襲しているな」とか分からない、私みたいな映画素人には向かない映画だと思いました。

 

いろいろ考察することが好きな人にはいいかもしれません。

私の場合、考察すればする程、更に虚しい気持ちになりましたが...

 

 

結論、

いろいろ考えさせられる作品であるとは思いますが、おもしろいとは違う気がする。

 

この作品を絶賛できるのは、バットマンの舞台であるアメリカに詳しい方だったり、映画に詳しい人間ではないでしょうか?

 

そうでもないのにこの映画を絶賛している人間は「この映画の良さがわかる俺すごいでしょ」っていう自分に酔いしれている、酔いしれたい人でしょ。(最後辛口) 

 

最後に

この映画を観た後、ジョーカーが登場する映画『ダークナイト』を観ましたが、やはりこちらはおもしろい。

 

厨二病を引きずる私にとってはこっちの方が向いてると改めて実感しました。

 

厨ニ病患者にはダークナイトシリーズを処方したい(笑)

 

 

☆最後まで読んでくださり、ありがとうございました☆


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